モロッコ旅行記第3弾
カサブランカ国際空港に到着後、すぐに宿泊地のマラケッシュへ移動するのにONCF鉄道を利用し、約6時間もの電車の長旅をしました。
ONCF鉄道はいわばモロッコの国鉄で、この長距離移動も格安で済みました。
モロッコは欧米のように電車や地下鉄が発達しておらず、車移動が主なのですが、マラケッシュやフェズといった内陸の観光大都市を結ぶONCF鉄道が整備されています(ただし、本数が少ないので注意が必要)。
事前にネットで調べてみましたが、断片的な情報が多く、不安な新興国での鉄道事情や正確な情報が少なかったので、自分の体験をもとに説明します。
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1.今回のモロッコ旅行の概要
ANAマイルが貯まり、スターアライアンス特典航空券で無料の世界一周5か国一人旅の2か国目の訪問地がモロッコでした(2018.7.22-8.7)。
モロッコはアフリカ大陸北西部にあり、海を渡るとスペインで、欧州の影響も受けています。
今回の世界一周で真っ先に訪問したいと思った国がモロッコでした。サハラ砂漠とエキゾティックな風土や文化をぜひ体験したいという思いでした。
今回の弾丸世界一周では、多くの国は3泊4日程度だったのですが、モロッコだけは5泊6日(7/24-7/29)も滞在しました。広大なモロッコの大都市を周遊し、サハラ砂漠を旅したかったからです。
それでも足りないくらいの日数で、空港から内陸南西部のマラケッシュまでは鉄道、マラケッシュ観光後にサハラ砂漠ツアーを乗り合いミニバスでスタートし、アルジェリアと国境を接する内陸東南部のメルズーガ大砂丘までの2泊3日のツアーが旅のメインイベント。
その後、北部のフェズ観光後に鉄道で空港に戻るといった、モロッコ国土を反時計回りにぐるっと一周するような、短期間で盛りだくさんの内容でした。
日本の旅行代理店やパッケージツアーを利用せず、全て一人で計画した旅でした(サハラ砂漠は現地オプションツアーを利用)
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2.カサブランカ空港駅について
ドバイからカイロ経由にカサブランカ国際空港(ムハンマド5世空港)には、12:20分定刻通り着陸し、ネットで事前に調べておいた鉄道14:50発までに余裕だなとのんびり構えていました。
空港の到着ロビーを出て左に進むと、地下に降りる階段があります(案内表示あり)
空港自体がそんなに広くないので、すぐわかると思います。ONCF鉄道空港駅はターミナル1の地下1階にあります。
降りると、頭上に大きな電光時刻表があり、よく見ると、「マラケッシュ行き13:32分発」との表示が・・・
事前にネットで調べた「14:50発」とは大きく違い気が動転。だって、出発まで10分を切っていたのです(汗)。
電光時刻表によると、次は2時間以上後。これじゃ、マラケッシュ到着が夜遅くになってしまう。是が日でもこれに乗らなくては。
ということで、急いで階段降りた前方にある有人発券窓口へ。ただし、ちょい混みの行列で焦る。
5分ならんでやっとのことで「一等車」券を購入しようと、クレジットカードを出すも使えないと断られてしまう。
窓口に主なカード使えますといったステッカーがあるのに・・・恐るべし新興国。
「さっき空港のATMで現金キャッシングしておいてよかった~」と現金払いし、ぎりぎりで列車に飛び乗りセーフ!!
新興国なのに、遅延せずに時間ぴったりに発車しました。
ちなみに、駅のホームに入るには、駅員にチケットを刻印してもらうだけなのですが、ホームは薄暗くてカフェなど時間潰しの店はありません。
一旦改札外に出るには、空港と同様の厳重なセキュリティチェックがあり時間がかかるので、改札外の空港ロビーなどお店があるところで時間を潰し、ホームに入った方が暇しなくていいかもしれません(といっても、正確な発車時刻が分かればの話ですが)
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3.ONCF鉄道の路線と運賃・利用方法
空港からマラケッシュに行くには、2路線を乗り継いで6時間以上(乗り換え待ち時間含む)かかります。
まず2駅先のCasa Voyageurs(カサ・ボヤージュ駅)まで「空港線(空港~カサ・ポート駅間のたった4駅区間)」を利用します(40分程度)。
カサ・ボヤージュ駅はフェズやタンジェなど、その他の行き先の路線にも乗り換えられるターミナル駅です。
空港線は頻繁に出ているようです。
切符には乗換駅としてカサ・ボヤージュ駅との記載がありました。
1駅手前のL'oasis(ロアジス駅)でも乗り換えられるそうですが、心配なのでカサ・ボヤージュ駅で一旦下車しました。
カサ・ボヤージュ駅で3時間越えの「マラケッシュ駅行き」のローカル線に乗り換えます。この本数が2時間に1本ほどと少ない。
【ONCF鉄道の車両クラス】
空港線、ローカル線ともに「一等車」「二等車」に分かれています。
一等車は料金高めですいていて、ふかふかのシート、小奇麗なトイレなど快適とのことでした(現状はやや違う)。
二等車は料金安めで地元民で溢れかえっており、ボックスタイプのシート固め、トイレ汚いというクラス。
自分は一等車を選びました。
空港線の一等車は高級感があまりなく、ボックスタイプでクーラーがあるけど故障していて蒸し暑い。
ローカル線の一等車はやや高級感があり、仕切りドアありのコンパートメントタイプ。コンパートメントごとにエアコン調節可能。
【空港~マラケッシュまでの運賃】
①一等車:カサ・ボヤージュ駅まで64MAD+マラケッシュ駅まで148MAD=片道計212MAD(約2550円)
②二等車:カサ・ボヤージュ駅まで43MAD+マラケッシュ駅まで95MAD=片道計138MAD(約1650円)
たった千円程度の差なら、一等車の方が絶対にお勧めです。運賃けちって地元民で混雑している二等車で6時間越えの長旅は苦痛ですよ。
【切符の見方】
手のひらサイズの大き目の切符で、たくさんの情報が書かれています。
普通乗車券といっても、発車時刻が指定されている切符なんですね。
空港線では一等車でもボックスタイプなので、自由席。
カサ・ボヤージュ駅からマラケシュまでのローカル線では、一等車はコンパートメントの指定席。
最初、往路ではこの見方が分からず、1車両に10つのコンパートメント部屋があり、一等車は2車両くらいあるのですが、大人しそうな乗客が座っているコンパートメントを選び、空席に座って過ごしました。
でも、復路で、新たに乗り込んできた地元客が自分が自由に座っていた座席が自分のだと主張し、コンパートメント部屋番号と座席番号も指定の記載があることに気づき、周囲の客に教えてもらい、正しいコンパートメント部屋に移動する事態になりました(汗)
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ただし、実際は空席であれば、地元民たちは自由にコンパートメント部屋や座席の移動をしていたり、乗客同士で交換し合っているようでした。
自分の切符の記載の座席が、マナーの悪い地元民や観光客と一緒のコンパートメント部屋だと最悪ですね。
それと、乗車する列車番号も記載されていますが、特に、カサ・ボヤージュ駅で乗り換える列車番号の記載は当てにならないです。
「120番」と記載されていますが、実際は「613番」でした。
カサ・ボヤージュ駅で一旦改札を出て駅構内の電光時刻表を確認するのがベターです(ホーム乗り場も分かるし)
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4.空港線の実際(空港駅からカサ・ボヤージュ駅まで)
空港線はそんなに長くない車両で、車体や連結部分に一等車①、二等車②と掲示されています。
入り口には荷物置き場もあります。
一等車のボックスタイプの席はふかふかで快適ですが、なぜかクーラーが故障なのか効かず、窓を開けても蒸し暑い。
席のごみ入れに、羽田ターミナルの「吉野家の牛丼」のレシートを発見!慣れない異国の地の一人旅なので、このシートに日本人が座っていたのかと郷愁を感じたりして。
トイレもありますが、まあまあ。ぼっとん式でしょうか。手洗いの水はなぜか出ません。これが二等車や長時間利用するローカル線だと目をそむけたくなるような有様なのです。
乗車まもなく車掌が必ず切符のチェックに回ってきます。違うクラスの車両に無断乗車していると罰金だそうです。
一等車の自分の車両はがらがらだったのですが、違うボックス席に白人のバックパッカー風姉ちゃんが一人座っていて、二等車の切符だったらしいがしらばっくれていて、車掌がすごい剣幕で満員の二等車に姉ちゃんを追い払っていました。
そんなこんなで、40分足らずでカサ・ボヤージュ駅に到着。
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乗換とマラケッシュ駅までのローカル線の旅については、後半のPART2の記事をどうぞ。
【次頁】モロッコ・ONCF鉄道でカサブランカ空港からマラケッシュへの行き方PART2(マイルで世界一周旅行記⑦:モロッコ編④)
【前】モロッコでのキャッシング・両替事情(空港、駅、街中)(マイルで世界一周旅行記⑤:モロッコ編②)
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世界一周に興味のある方は次の記事をどうぞ。
ANAマイルで行ける「世界一周特典航空券(スターアライアンス)」利用条件を知って世界一周に挑戦しよう(解説)【世界一周計画シリーズ①】
【保存版】「世界一周特典航空券」発券までの準備チェックリスト(計画的な準備が円滑な予約・発券の秘訣)【世界一周計画シリーズ③】
世界の【航空会社ラウンジ・オリジナルランキング】発表!利用した人でないと分からない実態が明らかに(マイルで世界一周搭乗紀③)
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ドバイ・メトロの乗り方と、分かりずらいチケットの購入方法を教えます(ノルチケット・カード)(マイルで世界一周旅行記①:ドバイ編①)
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