ニューヨークの複雑な地下鉄を乗りこなせ!NYメトロマスター完全ガイド【駅の利用方法】(マイルで世界一周旅行記㊵:ニューヨーク編③)

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ニューヨーク旅行記第3弾

前回の記事では「NY地下鉄の切符(メトロカード)の種類と買い方」をご紹介しました。

今回は、NY地下鉄駅の利用方法(最寄り駅の見つけ方、改札の通り方、路線案内のルール)を実体験&画像を交えてご説明します。

NYの地下鉄は使いこなせれば便利ですが、ちょっとクセがあるので、参考にしてみてください。







どの駅のどのホームを利用するか


NYの地下鉄路線図を見ると、大きく4つのエリアに分けられているのが分かります。
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■中心:マンハッタン
■北方面:ブロンクス(Uptown)
■南方面:ブルックリン(Downtown)
■東方面:クイーンズ


この方面別エリア名を覚えておくと、駅の表示が分かりやすくなります。

マンハッタンの通りは碁盤の目のように規則正しく整備されているので、駅の目印が分かりにくいです。

しかも、日本の地下鉄のように、上下線が駅構内で連絡通路でつながれておらず、Uptown(北方面)とDowntown(南方面)の改札入り口が道路を挟んで反対側に別々に設置されているので、間違えて反対に入らないようにするのがコツです。

Uptown(北方面)とDowntown(南方面)

NYの地下鉄(マンハッタンの場合)は、日本のように「渋谷行き」など「(終点)行き」表示でなく、Uptown(北方面)とDowntown(南方面)表示で統一されています。日本でいう「上り下り」のイメージでしょうか。
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一方、マンハッタン中心部と違い、マンハッタン郊外のエリアでの地下鉄では、上記のような方面別の統一表記ではないようです。

例えば、JFK空港(クイーンズ区)近くの駅から乗車し、西のマンハッタン行きの表示は「to Manhattan,Queens,Brooklyn」というエリア名や、「World Trade Center」など終点駅名の表記になっています。
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現在地から最も近い駅入り口を探す(GoogleMap)

NYの地下鉄駅の多くは、Uptown(北方面)とDowntown(南方面)行きのどちらか一方の地上入口&改札ホームのため、一旦間違って入場すると面倒です(地下でつながっていない場合が多いため)。

そういえば、東京の地下鉄駅の一部も地下で連結されていない一方方向の駅出入口&ホームでした。

途中で違う方面の入場口だと分かれば地上に引き返せますが(これも結構面倒)、気づかずに改札を通ってしまうとさらに面倒(汗)。

同じ駅の反対側の改札に改めて入ろうとすると、乗り放題カードの場合は18分以上経過しないと次の改札を通せませんし、レギュラーカードの場合でも、再びチャージから引かれてしまいます。

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そんな時の救世主、Googlemapの経路検索機能やGPS機能を使えば、方向感覚が分かりずらいNYでも、現在地から最寄りの駅まで経路検索できるので安心です。

ただし、海外でスマホを使う場合、GPSがうまく作動しない時があります。あるいは、Googlemap経路検索で表示された利用駅の場所(どこの通りの交差点のどの方角の角まで)を確認する必要も出てきます。

そんな時は、通りの番号を頼りに「目視」で駅を探す必要があります。

NYの碁盤の目の通りは、南北に走るアベニュー(Av)と、東西に走るストリート(St)が無数に交わっています。

Avは(~番街)という意味で、1~12Avあり、東から西にいくにつれて数字が大きくなります。

Stは(~通り)という意味で、5番街を境に東がイースト(E)、西がウエスト(w)になります。



大きな交差点の道路標識には必ず「~th Ave, ~th St」と表示があるので、現在地を確認の上、駅を見つけてください。
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ちなみに、駅の入り口の多くは、大きな交差点の角に、北方面と南方面それぞれ反対方向に設置されていることが多いです。

一概には言えませんが、駅入口はW(西側)、駅出口はE(東側)が多いようです。


■(例)タイムズスクエアに近い「50st」駅の場合

これが、50st駅の「Uptown(北方面)」入り口です。小さくて見落としてしまいそうな、オーソドックスな駅入り口の構えです。多くの小さな駅がこんな感じです。①の表示は路線番号(1号線)を意味します。
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入り口の表示にあるように、ミッドタウンエリアを起点に利用する場合、北方面は「Uptown&Bronx」、南方面は「Downtown&Brooklyn」と表示されていることが多いです。

つまり、&の後は、行き先のエリア名(北はブロンクス、南はブルックリン)と連記されています。

駅の出入口のほとんどに色のついたランプが立っています。

【駅の地上出入口のランプの色の意味】
■緑「24時間有人」
■黄色「昼間と平日のみ有人」
■赤「出口専用」

※駅に入場したいのに、間違って赤(出口専用)に降りないようにしてください。


50th駅の「Downtown(南方面)」の入り口が通りを挟んであるのですが、ご覧のように、北方面のオーソドックススタイルとは違い、非常に分かりずらいです。手すりづたいに階段を下り、通りの下の地下通路をずんずん進む必要がありました。
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よく見ると「Downtown only」とありますね。北(Uptown)方面だと間違えて進んでしまったのですが、地下通路突き当りで気づき、引き返すのに一苦労でした。
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駅構内の利用方法


地上との出入りの階段は、多くの小さな駅では、汚くすれ違うのもやっとの幅です。
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エレベータやエスカレータなどのバリアフリー設備は、大きな駅でない限りありません(涙)。

階段を降りるとすぐに、改札フロアに出ます。

ちなみに、通りからの駅入り口はUptown(北方面)とDowntown(南方面)で別々に分かれている場合が多いと説明しましたが、一緒の入り口の場合もあります

たとえば、下の画像のように、大きな駅では同じ入り口、同じ改札を通った後、「Downtoun,UPPER LEVEL(上層階)」「Upown,LOWER LEVEL(下層階)」と、行き先によりホーム階が分かれていました。
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改札を通って安心しきって、その後反対のホームに行かないように気を付けましょう。

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改札の利用方法

まず、メトロカードを持っていない場合や、残高不足でチャージが必要な場合は、券売機で手続きします。

【画像付きで安心】ニューヨーク・メトロカードの買い方・チャージの方法・複雑なカードの種類もご紹介(マイルで世界一周旅行記㊴:ニューヨーク編②)

改札を通る前に残額をチェックしたい場合は、改札ホール隅に「チャージ額チェック機」が設置されている駅があります。
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改札と同じ要領で溝にカードをスワイプすると次のような表示が。
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■7 DAY⇒7日間乗り放題カード

■THRU⇒7日後の日付(有効期限)

■USED⇒最後に使った日時

■ALSO ON CARD⇒チャージ残金額

■CARD EXP⇒カードの有効期限(購入月から1年後の翌月末)
→磁気カードのため、磁気が弱くなってしまうんでしょうか。


表示がくっついていてはっきりせず、見にくく分かりずらいですね。

といっても、カード自体には「Expire(カードの有効期限)」くらいしか明記されていないので、その他の上記情報を知るために、チャージ額チェック機を利用するのもよいですね。

改札を通る際は、日本のようにカードタッチ式ではなく、改札の溝にスワイプ(手前からカード磁気部分を手前下にして向こうにスライド)します。矢印の方向ですよ、お間違え無く。
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ここでネックなのが、日本と違い感度がよくなく、通すのが遅すぎても早すぎても失敗になってしまうこと

スワイプが成功すると、改札の画面に「GO PASS EXP~」と表示され、ドアロックが解除されます。
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ロックされたら速やかに改札ゲートのレバーを向こうに押しながら通ります。もたもたしていると再びロックされてしまいます。スーツケースなど大きな荷物と通る際、狭いので大変でした。
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失敗すると、画像のように「PLEASE SWIPE YOUR CARD」や「TOO FAST」表示が出るので、再度スワイプにチャレンジしてください。


やっかいな失敗表示に「JUST USED」があります。

スワイプが成功したのにエラーと勘違いし、再度スワイプしてしまう場合、「JUST USED」が表示されてしまいます。

あるいは、北方面と南方面の改札の間違いを、スワイプして入場してから気づいた場合。

乗り放題カード(Unlimited)の場合、1度改札を通ってから18分以上経過しないと次の改札を通ることができません。

チャージ済みカードの場合、同じ駅でも反対方向の改札を通すと、再度金額が引かれてしまいます。

こんな時は、駅員に説明し非常ドアを開けてもらうか、18分待つか・・・。

ただし、小さな駅は駅員ブースがあっても駅員不在か駅員が不愛想だったり…
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ホームでチェックすること

駅のホームはこんな感じで無機質です(ホテルのある1号線79th駅)。ほとんどの駅のホームはエアコンも効きません。
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ホームの頭上の到着表示には、Uptown(北方面)とDowntown(南方面)でなく、行き先(終点)のみの表示なので、GoogleMap経路検索等で終点駅名を予め確認しておきましょう。

1号線のUptown(北方面)は「242St」駅行き
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1号線のDowntown(南方面)は「South Ferry」駅行き
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日本の到着時刻と違い、到着まであと何分表示です(世界のスタンダード)。

車内に進行状況の電光掲示板がない路線は、到着したら車窓からホームに掲示されている駅名をしっかり確認して下車しましょう(乗車中にGoogleMapのGPS機能が使えなくなることが多々あったので、ホームの駅名表示を要チェック)。

【50st駅のホーム壁表示の場合】
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目的地に一番近い出口を探す


退場ゲート

日本では入場時に切符を通して退場時に回収、もしくは入場退場でそれぞれICカードをかざしますよね。

でもNY地下鉄では、どこへ行っても1回券が$3、チャージ済みカードが$2.75と一律料金のため、メトロカードは入場時のスワイプのみ。

入場時に一律料金が引かれるので、退場時は改札レバーを押して出るだけです(パリと似ています)。

ごっつい退場回転ゲート。
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遠い退場ゲートより近い場所にある「非常用ドア」から出ていく乗客が多かったです(い~けないんだ~・・・)
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最寄りの地上交差点角の出口を目指す

退場ゲートを抜けると、出口案内表示を見て、目的地に一番近い出口を目指します。これが結構大事。地上出口も分かれていて連結されていないので、遠い出口に出てしまうと、目的地から遠くなったり、駅乗り換えの際遠回りで時間がかかったりするのです。
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出口の方面は「NE(北東)」「NW(北西)」「SE(南東)」「SW(南西)」表示で、通り名の最後についているので見落とさないように。

上の画面の出口表示「58St & 8Av NE Corner」は、58通りと8番街が交わる交差点の北東の角」という意味です。


でも、「行き先に近い駅出口が交差点のどの方角にあるのかわからない」ということ多いですよね。

そんな場合は、Googlemapの経路検索すると、最も近い駅の出入口の方角が詳細情報に表示されるので便利ですよ。
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この出口表示「Broadway&West 79th Street at NE Corner」は、「79通りとブロードウェイ通りの交差点の北東角」という意味です。ホテルから近い出口です。最初間違えて反対の「SW(南西)」出口に出てしまい、大通りを渡るのが大変でした。
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大きな駅構内では、案内板に従って乗り換え可能

多くの小さな駅では、一旦地上に出て乗り換えが必要ですが、大きな駅では、地上に出ずに駅構内での乗り換えが可能です。

今回利用した大き目の駅「59st」の画像を基に説明します。

1号線で南方面(Downtown①)に戻りたかったのですが、1号線の北方面ホームを下車し進むと、出口と路線案内が併記された案内が。
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駅の四方に伸びる連絡通路ホールも、「Downtown①」案内を頼りに進みます(ACBD線ホームも同じ方向です)。
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連絡通路の階段を下る。
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さらに案内表示にそって階段を下ると、下の階の南方面行きホーム階に到着し、乗ってきた北方面とは反対の南方面ホームへ乗り換えられました。結構乗り換えに時間がかかりました(汗)。
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その他「おもしろ案内表示」

まずは、下の長い英語表記の駅構内案内を見てください。
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この案内の意味は「1号線Van Cortlandt Park 242st行きの深夜便と、2号線Wakefield 241st行きもここに停車します」というもの。

本当になげ~よ、この表示。深夜便になると停車駅が変わるんですね。こんな類の表示がたくさん掲示されています。

NYの地下鉄は日本の駅構内と同じくらい、掲示・案内が多くて分かりずらい(汗)

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まとめ


ご覧いただいたNY地下鉄駅の利用方法は、結構コツが要りますが、慣れれば大丈夫です(自分も数日で慣れました)。

GoogleMap経路検索機能を使った「最寄り駅がある交差点方角の見つけ方」などは、他のブロガー記事であまり見かけない実体験なので、参考にしてみてください。

【おさらい】
■路線経路や利用駅の場所等を把握するのには、GoogleMapの経路検索機能が重宝する。

■NY地下鉄(ミッドタウンを起点として)の進行方向は、Uptown(北方面)とDowntown(南方面)と表示される。

■地下鉄駅の多くは、片方の方面だけの出入口でつながっていないので、間違えないように。

■改札にカードを通す(スワイプ)の際は、エラーに要注意

■NYの改札では、入場時のみカードをスワイプし、退場時は改札がなくゲートを出るだけ。

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この記事は2018.7.22-8.7の「スターアライアンスで行く世界一周(5か国)ひとり旅」をもとに作成しています(ANAマイルを使って航空券代はなんとタダ!)。飛行機に乗らずとも日々の生活(ショッピングのポイント交換等)で誰でも効率的にマイルを貯める方法は、一番下のバナー記事をどうぞ。

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