
「新型コロナ大不況」の筆頭は、人が集まる観光地と宿泊施設ですよね~。
なんでも、宿泊者数が前年度の半分を下回る地域も出て、閉鎖に追い込まれる宿泊施設もあるとか。
特に深刻なのが、外国人団体客(インバウンド)の予約キャンセル赤字。こりゃ、いままで敬遠してた中国人旅行者様様だってこと、日本経済がやっと築いたのも遅し・・・。
そこで今回の記事では、コロナ関連のニュースで、観光不況に伴い「国内旅行の宿泊料の大幅値下げ・激安!」という旅行マニアにとっては見逃せないトレンドが果たして本当なのか、国内旅行予約サイトの大手「じゃらん」「Yahooトラベル」、予約比較サイト「トラベルコ」で検証してみました。
目次
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本当に国内宿泊料がタダ当然なのか?
Youtubeやネット記事を検索すると、「1泊数百円」、中には「数十円、1円」なんてうたい文句で記事が書かれているのを目にします。
これ、YouTubeのとあるサムネ。「1泊250円?」という京都のとあるホステルの価格だそうです。

でもよく読むと、出典元があいまいだったり、記事に信ぴょう性がないものがほとんど。おそらく読者ゲットの釣りタイトルのようです。
では、実際はどれくらいの値下がり幅なのでしょうか。予約サイトをいよいよ検証します。
「じゃらん」の検索結果は?
「じゃらん」のトップページの各種バナーはたくさんありすぎて非常に分かりにくい!

じゃらんも含めて、他社のサイトトップページには「コロナの影響による値下がりの宿」なんてキャンペーン一切なし。
というか、こんなネーミングでやったら宿の品格まるつぶれでしょうね。
だから、各社バーゲンを手を変え品を変え、通常キャンペーンに毛が生えた程度の印象でやっているみたい。
じゃらんのキャンペーンは・・・
◆限定宿泊プラン
◆訳ありプラン
◆クーポンまとめ
◆タイムセール
◆ポイントアップキャンペーン、などなど。
一つ一つみるの本当に面倒でした。一つにまとめてくれ~。
【①限定宿泊プラン(一例)】

近畿地方(大阪、京都、神戸)のシティホテルが軒並み1泊3千円以下。
海外旅行者キャンセルの影響を、観光地がもろにかぶった影響でしょう。
【②訳ありプラン(一例)】

大阪のシティホテル、朝食付きで3,600円とは通常の半額以下でしょうね。
このホテルの「訳アリ」とは、広告隅に小さく書いてある程度の「ボイラー音少しでます」だそうです。
それより広告で目を引くのが「テレワーク推奨キャンペーン、15時チェックアウトで900円」。なるほど~、コロナ便乗プラン登場!
【③クーポンまとめ(一例)】
じゃらんでは、これ結構多いです。クーポン発行して実質値下げってやつ。
ただし、詳細をよく見ると、適用条件が複雑だったり、クーポン値引き額より元値がすごーく高かったりするからくりがあるので要注意。

万座温泉の大規模旅館では、1万円の3千円引きクーポンだから、実質7千円。

全国チェーンのホテルグループもクーポン値引き。天下のマリオットもこのとおり期間限定で1万円クーポン。ただし、6万円以上の予約が条件ってどんだけ値下げ幅あるんだよ~。
【ポイントアップキャンペーン】

クーポンと同じく、ポイントアップのプランもじゃらんでは多数。実際の料金値引きでない方が業者にはメリットがあるんでしょうね。
90日前の予約なら、じゃらんポイントが15%アップするそうな。でも、恩恵をあずかるには次にじゃらん使わにゃならんので面倒。
「Yahooトラベル」の検索結果は?
「Yahooトラベル」のトップページのキャンペーンバナーは一つだけなので非常に明瞭で分かりやすい。
その名も「バーゲン宿泊プラン」

国内の地方別にすぐ検索できるので簡単。
しかし、バーゲン検索してみると、シティホテルチェーンや大型観光ホテルがなんと多いこと。海外団体客や、国内の宴会のキャンセルをもろにかぶってしまったんでしょうね。
【北海道・東北地方(一例)】

三千円台。北海道はコロナ患者数NO1という汚名からか、客足遠のいてますね~。
【北関東・北陸地方(一例)】

ホテルが安い。でも、温泉地の有名老舗旅館はさほど値下がりしてないみたい。8千円程度。
これ、全国的に言える傾向で、どの宿泊施設も軒並み底値なのでなく、国内個人客に人気の温泉宿の客数減はせいぜい2~3割程度なので、若干の値下げでとどまってます。
【東京(一例)】

品川の新高輪プリンスが7千円台。わお~。
【千葉(一例)】

東京ディズニーリゾートのヒルトンが5千円以下とは・・・。新浦安のホテルは3千円以下と目も当てられません(涙)。
ディズニーランドの閉園は4月上旬まで延長されたみたいだから周辺のホテルは死活問題でしょうね。
ちなみに、成田空港、羽田空港周辺のホテルも2千円台と超格安です。空港もがらがらですしね。
【神奈川(一例)】

横浜も4千円台、安い

箱根周辺は1万円前後と意外にも高いまま。国内個人旅行客リピーターに支えられているんでしょうね。人気の宿は。
【東海・近畿地方(一例)】

愛知も安い、三千円台。京都のシティホテルなんて2千円切ってる!

ユニバーサルシティ近鉄は2,300円。やはり、大阪、京都、神戸、奈良は全国的にも底値っぽい。
【中国・九州地方(一例)】

中国など東アジアからのツアーが多かったこの辺りも大打撃でしょうね。
【参考:京都の宿泊率の現状(京都新聞より)】
記事にはなぜ京都が大打撃を受けているのか「なるほど~」という内容が書かれています。
京都市内では近年、宿泊施設の急増に伴う競争激化で、客室稼働率や宿泊料の低下が続いていた。この傾向は新型コロナによる2月以降の観光客の落ち込みでさらに拍車が掛かっているそうな。
実際に宿泊料は、どの程度下がっているのか。ネット上で公開されている各ホテルの月別平均客室単価(ADR)と、大手予約サイトで検索した10日現在の宿泊料を比べた結果の記事がこちら。
下京区の阪急烏丸駅に近い四条通沿いのホテルは、昨年3月のADRが約9100円。予約サイトをみると、今月前半の平日に素泊まりプラン(2人)を利用すれば、1室1泊の宿泊料は半額以下の約3500円だった。
京都駅周辺でも傾向は似ている。八条口に近いホテルは昨年3月のADRが約1万1千円だったが、サイトで今月中旬の素泊まりプラン(2人)をみると、平日は1泊1室7千円台前半が並ぶ。
オリンピック需要を見込んでの新規宿泊施設乱立が、今回の不況の仇になってしまったんですね。
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「トラベルコ」の検索結果は?
「トラベルコ」は国内外の1500社もの旅行サイトの料金を比較してくれる、とっても便利なサイトです。CMでもおなじみですね。
上記のYahooトラベルはもちろん、大手の楽天トラベルやHotels.comなども含んで比較します。ただし、なぜか「じゃらん」は入っていないんですよね・・・
トラベルコのいいところは、トップページに「国内ツアー」「国内ホテル」「海外ツアー」の底値一覧が表示されていること。これは見やすい。

この底値を見ると、国内ツアーは「札幌2日:1.37万円」、国内ホテルは「那覇:800円」、海外ツアーは「ソウル3日:0.98万円」。
まさに、史上稀に見る国内外旅行料金のパンデミックなのです!!
ちなみに、この底値はどれも2名で利用した場合の1名分なので、おひとり様旅行の場合はもう少し割高になります。
国内ツアーの最安値は「札幌」
「札幌」というか北海道は今忍耐の時です。何せコロナ流行の源のイメージついてしまいましたから。観光客も敬遠です。
「札幌2日:1.37万円」は学生料金とのことで、一般はもうすこし高くなります。


3月より4月の方が安いのは意外です。コロナの長期化を見込んで景気の低迷を「早割り予約」で確実に乗り切ろうって意図でしょうか。
4月は(金)や(土)出発以外の日は全て1.47万円(2万もしない!)でいけるんですね。

航空会社はスカイマークだし、ちゃんとしたシティホテルっぽいし、日程が合えば超お得です。
有名温泉地「栃木県・鬼怒川」
「栃木県・鬼怒川」の底値は、直近だと4/1(新生活始まりの日だからいける人少ないでしょうね)。2名利用で食事なしの場合、一人1泊5,600円(大規模観光ホテル)がBooking.comでヒットしました。

自分のようにおひとり様で夕朝食つけたい場合は・・・

6,600円で泊まれるんですね(Yahooトラベルプランがヒット)。
番外編・海外ツアーの最安値は「ソウル」
中国に続いて、コロナ流行の悪名高き「韓国」ですが、航空便があるんですね。ただし、流行の先行き不透明なのでかなり心配ですが・・・・
日本人のビザなし入国制限は4月にはとけるんでしょうか?


そんなリスクがあるからか、国内旅行より激安なツアー料金になっています。
おひとり様参加3日間で、3月の底値は22(日)~25(水)で2.63万円。4月の底値は8(水)~9(木)でなんと1.7万円。
二人参加なら、一人0.98万円の底値です。

成田利用、チェジュ航空等利用、阪急交通社ツアー。
この国際情勢でのこのプラン、賛否両論でしょうね。
その他、独自のアイデアプランでコロナを乗り切れ!
以上、大手予約サイトの検索結果による分析でした。
その他、観光不況に泣く各自治体、各宿泊施設で独自のお得な取り組みが展開されています。
◆浜松では自治体がお得なクーポンを発行。
◆某シティホテルでは、部屋から外に出ない巣籠プランを考案(ルームサービスの食事も豪華に)。
◆某老舗旅館は、宴会キャンセルの痛手を逆手に取り、割烹料理の弁当宅配サービス開始。
◆都内の有名な文豪が宿泊した有名旅館が、作家なりきりプランを。部屋から外に出ず原稿執筆するというもの。モーニングコールも「先生、原稿はまだですか?」だそうです。
◆閉店に追い込まれた個人経営の旅館女将がTwitterで「SOS」を発信。それを見た人が続々宿泊。有名Youtuberも宿泊しその様子をチャンネル発信。
◆京都の某ゲストハウスは「お昼寝プラン」として、2~3時のチェックインのデイタイム利用をキャンペーン。また、児童に自習室代わりに無料開放。
まとめ
◆外国人の団体旅行のキャンセルに泣く、大都市から近い有名観光地の大規模宿泊施設が軒並み底値(1泊2~3千円台)。チェーンのシティホテルや大型観光ホテルが大変な状況。
◆今回の予約サイトには含まれていませんが、外国人御用達の安宿「ホステル、ゲストハウス等」も痛手。1千円~2千円程度に値下げ。3・4月の予約率は1~2割程度というところも。個人経営が多いでしょうからピンチでしょうね。
◆特に、観光客が集中する大都市に近い観光地や娯楽施設のある商業地(京都、大阪、神戸、奈良など)の海外観光客が半減以下。西日本がやばいです。商業化された大規模温泉街も。
◆半面、人がまばらな地方のこじんまりした温泉で、日本人の個人客に人気の宿はさほど影響を受けていない。値下げ幅も少ない。ただし、人気のない個人経営の宿は淘汰される?
このご時世に「宿泊料が底値だから、今が旅行のチャンス!」なんて声高らかにすると不謹慎といわれるでしょうね。
でも、この不況時に観光業に経済投資する意味で、安いのを逆手にとって宿泊し、心も体もリラックスで免疫力アップだ~!
観光地、宿の中、移動中の公共交通機関(飛行機や新幹線など)も出張族が激減したのもあり超がらがらなので、かえって健康的かもしれませんよ。
という訳で、自分も観光業に貢献なんておこがましいですが、1年仕事がんばった年度末の自分へのご褒美に、1泊2日一人旅に出かけました。即実践です。


国内には一押しの観光地・宿泊施設がたくさん。この機会を前向きのきっかけに捉えてディスカバー・ジャパンしてみませんか?(昔のJRのCMみたい(笑))
次の記事には、この1年で旅したおすすめの観光地・宿を紹介しています。ご覧あれ。



【陸マイラーへのコロナの影響記事】


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