
海外旅行の際、アジアなど短距離・中距離路線では、新たに進出してきたLCC(ローコストキャリア:格安航空会社)が人気です。
中には、大手レガシーキャリアの半額以下ってお得な便があることも。
ただし、LCCは料金が安い分、搭乗にあたって様々な制限があります。
席のピッチ(前後幅)が狭い、機内エンタ機器がない、サービス(食事や毛布など)が有料など。
その中でも厳しい制限が「機内持ち込み手荷物の重量制限」。
今回は、エアアジア、スクート、ベトジェットエアーなど、アジア系の人気LCCに実際搭乗した経験から、どの航空会社が重量制限に厳しいのか甘いのか、独断と偏見でこっそりお教えします。
本当に自分の経験からくる主観での話ですから、「自分は違ったぞ!」という方もいるかと思いますが、どうかご容赦ください(汗)。
目次
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LCCでは「機内持ち込み手荷物」にこだわる理由(受託手荷物じゃだめなの?)
LCC(ローコストキャリア)に対し、JALやANAなど大手の既存航空会社のことを「レガシーキャリア」、スカイマークなどLCCとレガシーキャリアの中間を「MCC(ミドルコストキャリア)」というそうです。
手荷物は、チェックインカウンターで預ける「受託手荷物」(同一便のコンテナに搭載)と、自分で機内に一緒に持ち込む「機内持ち込み手荷物」(座席の下や上のキャビネットに収納)の2つに分かれます。

レガシーキャリアでは、受託は1つ目は無料、機内持ち込み1つ無料(+身の回り品1つ無料)
LCCでは、受託は全て有料(高額)、機内持ち込み1つ無料(+身の回り品1つ無料)
重量制限は、レガシー・LCCともに「各会社で異なる」ようです。
こんな感じが平均的な荷物の制限です。
気づきましたか?LCCは受託手荷物が1つ目から高額なため、無料になる「機内持ち込み手荷物」が重量制限にひっかからず無事にパスできるのかが、本当にLCCを格安に利用できるかの分かれ目なのです。
【各航空会社の「機内持ち込み手荷物」の重量制限の平均】
■レガシーキャリア
・重量上限:7~12kg
※7kg(キャセイ、シンガポール、タイ、エバー、カンタス、エミレーツ、エディハド等)
※8kg(ルフトハンザ、スイス、フィン等)
※10kg(ANA、JAL、アシアナ等)
※12kg(大韓、エールフランス、KML等)
■LCC
・重量上限:7~10kg
※7kg(エアアジア、ベトジェットエアー等)
※10kg(スクート等)
これら「無料の機内持ち込み手荷物」の条件(重量やサイズ)は異なります。多くの会社の重量制限が「手荷物2つで〇kgまで(大+小(身の回り品))」という2つあわせた総重量制限となっています。ただし、「手荷物1つ〇Kgまで」とさらに条件がある場合があるので、各航空会社の公式サイトを参照してください。
【(例)レガシーキャリア(ANA)の無料の機内持ち込み手荷物の条件】
■身の回り品(ハンドバッグ、カメラ、傘など)のほか、手荷物1個を持ち込むことができる。
■【手荷物サイズ】3辺(縦・横・高さ)の和が115cm(45インチ)以内 かつ、3辺それぞれの長さ55cm×40cm×25cm(22×16×10インチ)以内
■【総重量】身の回り品を含め10kg(22ポンド)以内
【(例)LCC(エアアジア)の無料の機内持ち込み手荷物の条件】
■【手荷物(大)】ハンドル・キャスター・サイドポケット等を合わせて56㎝x36㎝x23㎝を超えないもの。機内では座席上の収納棚に収納できるものに限る。
■【手荷物(小)】40cm x 30cm x 10cm を超えない ラップトップバッグ、ハンドバック、バックパックまたはその他の小さなバック1つで、前の座席下に収納できるもの。
■【総重量】最大合計7kg、2つまで持ち込み可能
【(例)LCC(スクート)の無料の機内持ち込み手荷物の条件】
■【手荷物サイズ】54cm x 38cm x 23cmとなり、3辺の合計は最大115cm
■【総重量】手荷物1個10kgまで、またはノートPCや手提げ袋などを含む手荷物2個合計10kgまで
同じLCCでも手荷物2つの総重量がスクートは10kgまで、エアアジアはたった7kgまでとかなり違います。
どこも身の回り品を含めた2つの手荷物重量制限なので、文面だけ読むと身の回り品重量をいかに少なくするかで、肝心な手荷物(大)重量が左右されることになります。
ただし、手荷物大(スーツケース等メインの荷物)は航空会社チェックインカウンターで計量器に乗せろと言われますが、身の回り品(リュックやバッグ)も一緒に計量しろと言われることは、LCCでもほとんどありませんでした(自分の場合)。
レガシーキャリアでは、LCCと同じ7kg制限の会社が多くありますが、計量器で重量オーバーになっても10kgくらいまでは大目に見てくれる場合が多く、中には計量器すら乗せずにパスできる会社もありました。

レガシーキャリアは受託手荷物1つ目も「無料」のため、自分の場合、チェックインカウンターでスーツケース(といってもサイズ制限内に収まるキャリーバッグタイプ)をとりあえず「機内持ち込み」扱いで計量してもらい、スタッフに判断してもらいます。
レガシーキャリアでも厳しめの会社、厳しめのスタッフに当たってしまった場合、重量オーバー扱いでNGとなる場合があるので、その後「受託手荷物」として無料で預け入れられるので安心です。
「レガシーキャリアでなぜ最初から受託扱いにしないのか?」
それがもう一つの機内持ち込み手荷物にこだわる理由です。
レガシーでもLCCでも、機内に全ての荷物を持ち込めていれば、着陸後にバゲージクレイムで長々と荷物ターンテーブルを待たなくてよいし、混む前に出入国審査を通れるからです。これ重要!!
では、レガシーキャリアに比べると、制限重量の設定も、実際のカウンター計量でもすご~く厳しい、「アジア系LCC各社」の実際の体験と傾向をお話しします。
エアアジアは出発国やカウンタースタッフにより重量制限の判断が分かれる
エアアジアは計量の判断に関して、本当によくわからん・・・
1つ言えることは、昨年あたりから厳しくなったこと。
要するに、計量審査で多くの荷物をNGにさせ、割高な当日預け入れ荷物扱いにして、がっぼがっぼと稼いでいるってこと。
ま、格安会社の宿命でしょうね。まるで交通安全週間に取り締まり強化し、罰金をふんだくる白バイ隊みたい・・・

【成田空港での計量】
7kg超えても、8kgくらい(1kgオーバー)なら、かなりの確率で大目に見てくれます。
この傾向、アジア系LCC他社でも同様です。日本の空港ありがたや~。

【タイ・バンコク・ドンムアン空港での計量】
おととしのチェックインカウンターの男性スタッフは優しくて、計量に甘い!8kgちょっと超えても「ノープロブレム!」っていってパスさせてくれます。
一方、女性スタッフは厳しい人が多い。
昨年、エコノミーレーンの行列で待っていて自分の番になったら、丁度ビジネスカウンターが空いて女性スタッフが手招きを。
ビジネスだから優しいかとラッキーくらいに思っていましたが、キャリーバッグだけでなく、リュック等身の回り品全てを一緒に計量器に乗せろとの指示が。

計量したら案の定9kgちょい超え。
でも期待とうらはらに、速攻で「重量オーバーなので、あちらの支払いカウンターで受託手荷物追加料金を支払ってきてください」ときつく言われました(涙)。
下手な英語で「前は1kgオーバーくらいならOKしてくれた」と反論するも、「ルールご存知ですか?」と門前払いでした。

不機嫌になりながらも、そのカウンターを離れて、別のカウンターの計量の様子も見ましたが、やはり男性スタッフは計量がいい加減でほとんどの客がスルー。女性カウンターは結構取り締まりが厳しい様子。
諦めて支払い窓口へ行くと、別の日本人男性も窓口で躍起になって反論していました。事情を聴くと自分と同じ。
「エアアジアを今まで多く使ってきたけど、こんなに厳しいの今回が初めて」とのこと。
しかも、追加の受託手荷物料金が1つ5千円も(15kgまで)!。事前のオンライン予約だと4,100円(20kgまで)です。
どちらにしても、格安運賃に比べるとかなり高くて面くらいました。
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また、別の女性カウンターでチェックインした、日本人男性軍団がロビーでくつろいでいたので聞いてみると、「5人全員ちょっと重量オーバーだったけど、多めに見てくれた」とのことで、全員機内持ち込みのキャリーバッグを持ってる・・・。
くっそ~~!! 不公平すぎる。計量を厳しくするんなら、全てのカウンターでそうしてほしい。
【エアアジアの計量の傾向総括】
バンコク空港では、チェックインカウンターによって、計量判断に差がありすぎる。女性スタッフより男性スタッフの方が多めに見てくれる(といっても、行列の自分が、空きカウンターのどこから呼ばれるか、予測できませんから、運ですよ運)。
日本の空港の計量は大目に見てくれることが多い。

スクートの重量制限は甘い?
エアアジアと並べて語られることの多いLCC「スクート」ですが、エアアジアに比べると甘々です。
機内持ち込み手荷物の重量制限が「10kg」までと、大盤振る舞いぶりからも分かりますよね~。
実際、成田空港でも、バンコク・ドンムアン空港でも、スクートのチェックインカウンタでも荷物計量は厳しくなく、すぐパスできました。
飛行機の機体もボーイング・ドリームライナーだし、座席のピッチもやや広めだし、自分的にはお気に入りLCCです。


ベトジェットエアーはどのカウンターでも超厳しい!!
計量の厳しさで一番驚いたLCCは最近できた「ベトジェットエアー」。
今年のベトナム周遊旅で多くの移動で利用したのです。
「成田~ハノイ」「ハノイ~ダナン」「フエ~ホーチミン」「ホーチミン~タイ・チェンマイ」と、国内便合わせて4本も利用しました。
成田空港では、エアアジアと同様に、規定の7kgを1kgオーバーの8kg超でしたが、カウンターの日本人お姉ちゃんが「これくらいならいいですよ」と機内持ち込み無料OKしてくれました。

一方、ベトナム国内線3か所の空港カウンターでは、どこも重量オーバーとしてNGで、別の支払い窓口で受託手荷物料金を支払う羽目に・・・。
しかも、百グラム単位で結構うるさいみたいです。
ただし、一律1,500円だったので、1,500×3空港=4,500円で済みました(事前オンライン申し込みならもう少し安い)。
料金が割安だったのが救いでした。

(参考)ヨーロッパの航空会社の場合
LCCではないのですが、参考にヨーロッパのレガシーキャリアと、MCCの手荷物計量の実際をお話しします。
チェコ・プラハ空港でチェコ航空(チューリッヒ空港まで)に搭乗した時は、手荷物の計量すらなく、すぐにパスできました。
一方、スイス・チューリッヒ空港でスイス航空のMCC・コードシェア便(ミュンヘン空港まで)に搭乗した時は、8kg規定より1kgオーバーだったのです。受託荷物も無料だったので預け入れることもできたのですが、機内持ち込みにこだわって説得したところ・・・

カウンターの女性の反応は、「今私は判断しかねます。お客様の方で機内持ち込みできるか、この後のフライト搭乗口でチャレンジすることはできます」という、玉虫色の反応。
実際、搭乗口で重量計測なんて再びしないし、機内持ち込み難なくできました。
あのカウンター女性の反応は一体何だったのでしょうか?
まとめ
アジア系LCCはの機内持ち込み手荷物の計量と判断は・・・
・エアアジア⇒カウンターやスタッフによって差がある。昨年から厳しくなっていることは確か。受託手荷物料金が高い。
・スクート⇒判断が甘い。10kgまでと重量制限も甘い。
・ベトジェットエアー⇒どのカウンター、どの空港でも厳しい。ただし、受託手荷物料金が割安。
・日本の空港カウンターの判断はやや甘めの傾向。

LCCの手荷物重量はレガシーキャリアより厳格なのがお分かりいただけましたか?
重量制限7kgって、小さなスーツケース自体の重さだって平均3.5kgですから、入れられる生活用具はさらに限られますよね。
まずは、出発前にいかに手荷物の重量を減らせるか、工夫が必要ですね。
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